【7月3日 AFP】(写真追加)コロンビアの左翼ゲリラ・コロンビア革命軍(Revolutionary Armed Forces of ColombiaFARC)から救出された、フランス国籍も持つコロンビア人の政治家イングリッド・ベタンクール(Ingrid Betancourt)元大統領候補ら元人質15人は2日、首都ボゴタ(Bogota)の空軍基地に到着した。現地のAFPカメラマンが伝えた。

 ベタンクール氏は地元ラジオ・カラコル(Caracol)に対し、救出されたことについて「神とコロンビア軍兵士」に感謝したいと語った。さらに、「救出作戦は非の打ちどころがない完ぺきなものだった」と語り、自分たちが救出されたことは「コロンビアにとっての平和のしるしだ」と強調した。

 ベタンクール氏によると、救出作戦を行ったのは数人のコロンビア軍特殊部隊の兵士で、兵士たちはキューバ革命の英雄、エルネスト・チェ・ゲバラ(Ernesto Che Guevara)のTシャツを着るなど、服装も話し方も左翼ゲリラを装っていたという。

 人質たちは夜明けに移動する旨を伝えられ、救出作戦が開始された。15人が救出されたことに気づいたのは、航空機が地上を離れた際、ゲリラに変装した兵士の1人が「われわれはコロンビア軍兵士です。あなた方は解放されました」と大声でさけんだ時だったという。(c)AFP