【7月2日 AFP】イスラエルのエルサレム(Jerusalem)中心街で2日、パレスチナ人の男が運転するブルドーザーが、路線バスと乗用車数台に次々と衝突し、警察と医師の発表によると少なくとも3人が死亡、30人以上が負傷した。運転していた男はその場で射殺された。

 イスラエル警察によると、ブルドーザーを運転していたのは東エルサレム(East Jerusalem)に住む30歳のパレスチナ人の男で、現場の通りに近い建設現場で働いていた。警察では「テロ事件」として捜査を続けている。

 事件が起きたのは、エルサレム西部中心街の交通量の多いジャファ通り(Jaffa Road)で、ブルドーザーが路線バスと乗用車少なくとも1台に衝突して車体を横転させると、現場は混乱に陥った。

 現地AFP記者によると、数人がブルドーザーを運転していた男に向けて発砲し、警察官少なくとも2人がブルドーザーに飛び乗って男に一斉に発砲した。男は車輪の上でぐったりと動かなくなった。

 救急隊によると、パレスチナ人の男を含め4人が死亡、45人が負傷、うち3人が重傷。

 警察は、当局には特定の差し迫った犯行予告は届いていなかったが、厳重警戒態勢を取っていた。

 イマド・ムグニエ(Imad Mughnieh)派のBrigades of the Liberators of the Galilee(ガラリアの解放者旅団)を名乗る無名のグループがAFPに電話で犯行声明を伝えてきた。現時点では声明の信ぴょう性については確認できていない。

 現場のすぐ近くには、各国報道機関の支局が入居している建物があった。エルサレム中心街では、数週間前から、大規模な道路建設計画が進められていた。(c)AFP/Ron Bousso