【6月15日 AFP】ジョージ・W・ブッシュ(George W. Bush)米大統領は、英国が時期尚早なイラク撤退を行うことで多国籍軍の優位性を脅かすべきではないとの見方を示した。15日の英日曜紙オブザーバー(Observer)が伝えた。

 前週、英国各紙は、ゴードン・ブラウン(Gordon Brown)英首相がイラク南部に派遣している4000人規模の地上部隊について、間もなく撤退の日程を発表する可能性を示唆していた。

 これに対し、フランス訪問を終え15日に英国に入ったブッシュ大統領は、米英両国でイラク駐留兵力を削減すべきとの圧力が強まっていることを認識していると前置きしながら、実現は「成功が前提」との考えを示した。

 ブッシュ大統領は、「撤退への明確な日程は設定すべきではない」と述べ、「ブラウン首相が軍首脳部に耳を傾け、現在正当性が証明されていない兵力削減をすることにより、これまでの犠牲を無駄にしないよう努めることと確信している」と語った。(c)AFP