【6月4日 AFP】米国務省のショーン・マコーマック(Sean McCormack)報道官は3日、1989年の「天安門(Tiananmen Square)事件」の全容を明らかにし、身柄を拘束されている人々を釈放するよう中国政府に求めた。

 同報道官は、死者・行方不明者が数千人以上にのぼるとされるこの事件の全容をもっと早く発表すべきだったとし、現在も50-200人が身柄を拘束されているとみられていると述べた。また、武力鎮圧は「残忍で悲劇的」だったと述べ、天安門事件の再調査を中国政府に求めるとともに、拘束されている活動家の釈放と、事件犠牲者の遺族に対する嫌がらせを止めるよう求めた。北京五輪が近づいていることにも言及、国民の基本的自由を認めることが国際社会で積極的な姿勢を示すことにつながると述べた。

 学生たちの民主化運動を「反動分子による動乱」と呼ぶ中国政府に対する批判が高まるなか、中国外務省の秦剛(Qin Gang)報道官は、政府の見解は変ることはないと記者会見で述べていた。(c)AFP