【5月23日 AFP】米国務省のスティーブン・マル(Stephen Mull)次官補代理は21日、クラスター(集束)爆弾の全面禁止条約制定に反対する姿勢を示し、安全性を確保するために「技術的修正」を加えることを提案した。

 マル次官補代理は、米国がクラスター爆弾などの兵器の危険性について「深く憂慮している」と述べる一方、アイルランド・ダブリン(Dublin)で開催された国際会議で提案されたような全面的な禁止条約制定は非現実的だと指摘。その理由として「軍事上の有用性」を挙げた。

 その上で「禁止条約を制定するよりも、一度紛争などが終結したら確実に使用不能になるような、技術的な修正を加えるほうがはるかに効果的だ」と語った。そうした技術的修正の実行可能性については言及しなかった。

 19日からダブリンで開催されているクラスター爆弾の禁止条約制定を目指す国際会議には約100か国が参加するが、米国や中国、インド、イスラエル、パキスタン、ロシアなど、クラスター爆弾の主要な製造・保有国は欠席している。(c)AFP