南アフリカの外国人襲撃、1万3000人が避難
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【5月21日 AFP】国連(UN)の国際移住機関(International Organization for Migration、IOM)は20日、AFPの取材に対し、先週から外国人襲撃が続いている南アフリカ・ヨハネスブルク(Johannesburg)ではこれまでに1万3000人が自宅からの避難を余儀なくされていることを明らかにした。避難者の人数が明らかにされたのは初めて。
20日夜のテレビでは、ヨハネスブルク東部のスラム地区で、暴徒が住宅を一軒ずつまわって外国人を探している場面や、放火されたバラック、外国人が逃げられないように障害物が置かれた道路などの様子が放送された。警察によれば、これまでに24人が死亡し、約300人を逮捕したという。
ムベキ大統領は一連の外国人襲撃を「恥ずべき犯罪行為」として襲撃を止めるよう求めた。さらに南アフリカはほかのアフリカ諸国と結びついているのであり、決してアフリカ大陸の孤島なのではないと語った。
その上で、ムベキ大統領は「アフリカ諸国やそれ以外の国から来た人びともわれわれと同じく人間だ。尊敬と威厳をもって扱われなければいけない」と強調した。ムベキ大統領はアパルトヘイト時代はほとんど、近隣諸国で亡命生活を送っていた。
与党アフリカ民族会議(African National Congress、ANC)のジェイコブ・ズマ(Jacob Zuma)議長は、襲撃をやめさせるために何らかの措置をとる必要があるとした上で、軍派遣の可能性も排除しないと述べた。(c)AFP/Fran Blandy