【4月20日 AFP】米軍とイラク軍は19日までにイラクの首都バグダッド(Baghdad)のイスラム教シーア(Shiite)派の拠点サドルシティー(Sadr City)を南北に分ける壁の建設を開始した。

 高いもので3メートルのこの壁について米軍は、管理下におくため南部を囲い込むとし、イラク政府の計画だと強調。サドルシティーからの「ロケット砲の無差別攻撃を阻止するため」と説明した。軍はこの攻撃がイラク政府官庁や米大使館のある米軍管理区域を標的にしたものとしている。

 イラク軍と米軍は反政府勢力の攻撃を阻止する目的で市内数百か所でこのようなコンクリート製の防御壁を建設している。

 サドルシティーでは18日夜、一晩中迫撃砲による激しい戦闘が続き、医療関係者によると13人が死亡、80人が負傷した。米軍は19日、空爆を行い戦闘員2人を殺害したと発表した。

 治安部隊とシーア派民兵組織マフディ軍との戦闘が続く南部の主要都市バスラ(Basra)では19日、内務省の発表によると数時間にわたる作戦でイラク軍が北部Hayaniyah地区を奪取した。19日の攻撃には英軍の砲隊と米軍機が援護したという。(c)AFP