【4月19日 AFP】国際テロ組織アルカイダ(Al-Qaeda)ナンバー2のアイマン・ザワヒリ(Ayman al-Zawahiri)容疑者は米軍主導のイラク進攻から5年に際し、インターネットにビデオ声明を発表した。米民間情報機関SITEインテリジェンス・グループ(SITE Intelligence Group)が明らかにした。

 約16分の声明でザワヒリ容疑者は、イラクを「イスラム教徒の要塞(ようさい)」とするよう呼び掛けた。

 シーア(Shiite)派のイランがイラク南部の併合を狙っていると非難。エジプト政府については「シオニストのアメリカ」の計画に乗って国民を「飢えさせている」と糾弾した。

 声明は、8日に米上院の軍事委員会と外交委員会の共同公聴会で行われたイラク駐留米軍のデービッド・ペトレアス(David Petraeus)司令官の証言についても触れられ、「(ジョージ・W・)ブッシュ(大統領、George W. Bush)は、ペトレアスに必要な期間を与えると発表した。ブッシュが軍撤退の決定から逃れられるからだ。次の大統領に問題を先送りすることによって、ブッシュは“イラクへの十字軍侵攻の失敗”を宣言することになる」と述べ、過激派に大イスラム教国家建設のための戦闘を呼び掛けた。

 ザワヒリ容疑者のビデオ声明は今月に入って2度目。前回の声明では国連(UN)を強く批判し、ビンラディン容疑者の生存を強調した。(c)AFP