【4月13日 AFP】(一部更新)イラン南部シラーズ(Shiraz)のモスク(イスラム教礼拝所)の男性用区画で12日、大規模な爆発があり、9人が死亡、100人以上が負傷した。ファルス(Fars)通信が地元当局者の発言として報じた。

 爆発があったのは現地時間午後9時(日本時間13日午前1時半)、地元有力聖職者の夜の礼拝中だった。モスクは市内中心部の住宅地にあり、敷地内にあるRahpouyan文化センターが標的だったとみられる。

 治安当局と関係のある半国営のファルス通信によると、重体者が多く、死者の数は増えるものとみられる。礼拝には子どもも出席していたという。

 国営テレビは、爆発で「複数の死傷者が出た」と報じたが、人数は明らかにしていない。

 国営の英語放送Press-TVは爆弾はハンドバッグの中に入っていた可能性があると報じた。

 目撃者の1人はファルス通信に対し「午後9時15分ごろ、男性用区画で爆発音が聞こえて煙が上がった」と話した。

 別の目撃者はPress-TVに対し「大きな爆発があり、一帯が明るくなった。皆が泣き叫び、お互いに助け合っていた」と話した。

 犯行声明は出されておらず、爆発時の詳しい状況も分かっていない。

 近年国境沿いの少数民族の居住地域での攻撃は発生していたが、都市部では数十年でもあまり例がない。

 1979年のイラン革命直後数年間は首都テヘラン(Tehran)で反体制勢力による爆破事件が多発したが、ここ20年で大規模な爆発事件は激減した。

 シラーズは紀元前550-331年アジア広域を治めたアケメネス朝の遺跡に近いこともあり、海外からの旅行者も多く、イランでも有名な観光都市の1つ。(c)AFP/Stuart Williams