【3月29日 AFP】(30日 一部更新、写真追加)イラクのイスラム教シーア(Shiite)派の反米指導者、ムクタダ・サドル(Moqtada al-Sadr)師のサドル師派は29日、民兵組織マフディ軍(Mahdi Army)の武装解除を求めるヌーリ・マリキ(Nuri Al-Maliki)首相の「最後通告」を退けた。サドル師の側近がナジャフ(Najaf)でAFPに明らかにした。

 サドル師の側近は、「サドル師はわれわれに対し、駐留米軍が撤退するまでは武装解除してはいけないと指示した」と明らかにした。

 マリキ首相は25日、南部バスラ(Basra)でイラク軍によるシーア派民兵組織の掃討作戦を開始し、26日にはマフディ軍を中心とする民兵組織に対し、72時間以内の武装解除を求める最後通告を行っていた。さらに首相は28日、シーア派住民に対し4月8日までに重火器を放棄すれば金銭的補償すると表明、事実上期限を延期した。

 25日の掃討作戦開始以来、イラク各地のシーア派地域では政府軍と民兵組織の戦闘が激化しており、これまでに約230人が死亡している。

 また、別の側近は同日、複数のイラク軍部隊が首都バグダッド(Baghdad)の貧民区サドルシティー(Sadr City)にあるサドル師派の事務所に投降してきたとAFPに語った。(c)AFP