【3月26日 AFP】アフリカ東岸沖のインド洋に浮かぶコモロ連合の連合政府軍は26日、憲法裁の判断を無視してヌズワニ(Nzwani)島の大統領2期目に就任したモハメド・バカル(Mohamed Bacar)前連合政府大統領派に対する掃討作戦中、バカル氏の潜伏場所を確認したと伝えた。

 25日未明からヌズワニ島(アンジュアン島、Anjouan)で、連合政府軍とアフリカ連合(African UnionAU)の合同部隊によるバカル派勢力追放作戦が開始された。スーダンやタンザニアの兵士約1000人が、連合政府軍約400人に加わった。開始後数時間以内にバカル氏支持派と銃撃戦となった。連合政府軍幹部は、バカル氏の居場所を確認したと述べている。同氏を拘束したかどうかは明らかにされなかった。26日も捜索は続いている。

 バカル氏はコモロ連合を構成する3島のひとつ、ヌズワニ島の前大統領。憲法裁の判断を無視して実施した選挙で2期目就任を宣言したが、国際社会はこれを承認せず、同島への侵攻を警告していた。

 バカル氏支持者らは全島で約400人の少数とみられるが武装しており、治安関連施設や燃料貯蔵所などにたてこもり抵抗を示している。連合政府軍はこれまでの作戦でバカル氏の側近数人の身柄を拘束したとしている。

 コモロ連合のアフメド・アブダラ・モハメド・サンビ(Ahmed Abdallah Mohamed Sambi)大統領は24日、全島に向けた演説放送で法治回復のため、ヌズワニ島奪還に向けた合同作戦を承認したと発表した。(c)AFP/Emmanuel Goujon