【3月23日 AFP】中国共産党の機関紙「人民日報(People's Daily)」など主要各紙は23日、亡命中のチベット仏教最高指導者ダライ・ラマ(Dalai Lama)14世を再度非難する社説を一斉に掲載した。

 人民日報など主要各紙は社説で、「チベット独立を策謀するダライ・ラマ一派は敗北する」との警告を掲載、「ダライ・ラマとその支持者は平和や非暴力などを標榜しているが、彼らの分離独立を求めた破壊工作は失敗に終わるだろう」と激しく非難した。

 さらに同記事では、過去50年にダライ・ラマが関与したとする暴力事件を列挙し、ダライ・ラマの非暴力の主張が「今も昔も嘘である」と訴えた。

 一方、国営新華通信社(Xinhua News Agency)は23日、チベット(Tibet)自治区の区都ラサ(Lhasa)から周辺地域に拡大した暴動は、沈静化に向かっていると報じた。

 チベット人が多く暮らし、一週間前に抗議デモの起こった中国南西部四川省(Sichuan)のアバ県(Ngawa)からの記事によると、22日には同地区の店舗の約半数が営業を再開した。またこの地区の共産党幹部が、小学校と高校を24日に再開すると語ったと伝えた。

 複数のチベット支援団体は、アバ県で起こった抗議活動中に治安部隊によって8人が殺害されたとしている。一方中国政府は、警官隊の発砲は認めたものの、同地区での被害を「負傷者4人」と発表している。(c)AFP