【3月17日 AFP】(一部更新)中国当局は17日、チベット(Tibet)自治区ラサ(Lhasa)で起きた騒乱で、「罪のない市民」13人が暴徒によって殺害されたと発表した。一方、武力鎮圧については否定した。

 チベット自治区のシャンパプンツォク(Qiangba Puncog)主席は、14日の騒乱で市民らが「焼き殺されたり刺し殺されたりした」と述べた。これまで国営通信社は騒乱による死者は10人と報じていた。

 同主席は、「暴徒らは極めて残忍だった」と述べ、無関係の人間にガソリンをかけ火をつけたり、巡回中の警官を殴り倒し刃物で肉を切り取ったりしたと語った。

 また、市内300か所以上が放火され、商店214店舗、56車両が焼けたとし、鎮圧に当たった警察官少なくとも61人が負傷、うち6人が重症だと述べた。

 デモの参加者に死者が出たかとの問いについては、治安当局の拘束を逃れようと3人が建物から飛び降りたと述べたが、3人の安否は明らかにしなかった。

 シャンパプンツォク主席は、治安部隊は人を殺傷する武器は一切使わず、発砲もなかったとして、騒乱発生時に現地にいた外国人旅行者の目撃証言を否定。人民解放軍の出動は暴動の発生後であり、後片付けと治安維持が目的だったと説明した。(c)AFP