【3月4日 AFP】中国の国会にあたる全国人民代表大会(全人代)の姜恩柱(Jiang Enzhu)報道官は4日、2008年度予算案の国防費が前年実績比17.6%増の4177億6900万元(約6兆770億円)になると発表した。米国防総省は前日発表した年次報告書で、中国の国防費が伸び続けていることに懸念を示している。

 以下に、国防予算の具体的な数値および大幅増額の理由を挙げる。

- 2008年度予算案に国防費として計上される額:4177億6900万元(約6兆770億円)

- 国防予算の伸び率:前年実績比17.6%増、前年当初予算との比較では19.1%増

- 大幅増額の目的:軍人の給与・手当引き上げ、訓練の拡充、食事の改善、原油価格高騰による光熱費の増大への対応、ハイテク戦争に対応できる装備の購入

- 大幅増額の理由:過去の国防費低下を補うため。1980年代に国防費は5.83%減となっている。

- 国内総生産(GDP)に占める割合:前年の中国国防費はGDPの1.4%に相当。米国は同4.6%を占める。

- 国防予算の大幅増に関する姜報道官の説明:「政府は近年、経済の持続的な急成長と歳入の急増に基づいて、適度に国防費を増加させている。こうした増加は、脆弱な防衛基盤を補強するための意味合いを持つ」(c)AFP