【3月2日 AFP】パキスタン北西辺境州(North West Frontier Province)のZarghon村で2日、部族長や地元当局者ら数百人による会合の最中に自爆テロがあり、少なくとも35人が死亡した。治安当局者と病院関係者が明らかにした。

 地元治安当局高官のShireen Khan氏によると、事件があったのは1月にパキスタン軍によるイスラム武装組織の掃討作戦が行われたDarra Adam Khelの近隣地域。犯人は10代と見られており、部族員数百人が集まった集会場へ徒歩で近づき、自爆した可能性が高い。また、犯人のものと思われる遺体の頭部が現場で発見された。少なくとも28人が現場で死亡し、30人以上が負傷した。同氏がAFPに答えた。

 また、少なくとも35人が重傷を負い、パキスタン北西辺境州の州都ペシャワル(Peshawar)にある2つの病院に運ばれ、うち数人が病院で死亡した。救急医療担当医のTariq Khan氏がAFPに答えた。
 
 地元治安当局高官のShireen Khan氏によると、事件当日は、「ジルガ(jirga)」と呼ばれる部族会議を開いており、5つの部族から年長者ら数百人が集まって、この地域で活動を活発化させている旧支配勢力イスラム原理主義組織タリバン(Taliban)を監視する方策について議論していた。ちょうど会議が終わる頃に爆発がおこった。現場には人体の破片が散乱していたという。

 治安当局高官らによると、Darra Adam Khelは無法地帯化しており、最近になってイスラム教スンニ派の非合法過激派組織ラシュカレ・ジャングヴィー(Lashkar-e-Jhangvi)の拠点となった。ラシュカレ・ジャングヴィーは、国際テロ組織アルカイダ(Al-Qaeda)との関連が指摘されている。(c)AFP