イスラエル軍が連日の攻撃、パレスチナで少なくとも32人死亡
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【3月1日 AFP】イスラエル軍は1日、パレスチナ自治区ガザ地区(Gaza Strip)各地で大規模な攻撃を行い、この攻撃で子ども4人を含む少なくとも32人が死亡した。医療当局が明らかにした。パレスチナ自治政府のマフムード・アッバス(Mahmud Abbas)議長は同日、この攻撃を「ホロコースト(大虐殺)以上だ」と激しく非難した。
イスラエル軍は、先月27日に南部スデロト(Sderot)郊外の大学がイスラム原理主義組織ハマス(Hamas)のロケット弾攻撃を受け、昨年5月以来の死者が出たことへの報復として同日からガザ地区各地で空爆を行っている。
同日は、ガザ地区北部のジャバリア(Jabaliya)難民キャンプ内およびその周辺で、陸上作戦を含む大規模な攻撃が行われた。イスラエル軍特殊部隊は深夜過ぎに奇襲攻撃し、続いて戦車やヘリコプターからの砲撃を行った。
ガザ市(Gaza City)北部のトゥファ(Tufah)付近でも武力衝突が目撃されている。
医療当局者によると、死亡した32人の大半が、イスラエル軍航空機が撃ち込んだ多数のロケット弾の犠牲になった。
同日の死者には、子ども4人、女性3人も含まれる。子ども4人のうち、12歳の女児と11歳の男児のきょうだいの遺族によると、自宅で寝ていたところに爆弾の破片が飛び込んできたという。
また、少なくとも戦闘員12人が死亡。うち10人がハマス、2人がイスラム原理主義組織「イスラム聖戦(Islamic Jihad)」の戦闘員だった。
イスラエル軍によると、少なくとも同軍兵士5人が負傷した。また、少なくともパレスチナ人戦闘員15人を殺害したとしたが、15人はすべて爆発装置を仕掛けるか、銃撃を行っていたという。
同日の攻撃は、過去数か月間に行われたもので最悪となった。この4日間の攻撃で、これまでに約60人が死亡した。
一方、イスラエル軍ラジオ放送は、ガザを拠点とする武装勢力が、少なくとも30発のロケット弾を同国南部に撃ち込んだと伝えた。
これに先立ち、ガザ地区では2月29日、イスラエルの攻撃に対する数万人規模の抗議デモが行われた。
一方、イスラエル当局は、大規模な陸上作戦の実施を警告していた。(c)AFP/Sakher Abu El Oun