【2月29日 AFP】アフガニスタンの前線地域に派遣されていることが明らかになった英王室のヘンリー王子(Prince Henry、23)が、母親の故ダイアナ元妃(Princess Diana)のことや兵士としての生活について語った、1月実施のインタビュー内容が発表された。このインタビューは、王子が無事英国に帰国した後に公表される予定だった。

 1997年にダイアナ元妃が死亡したとき、ヘンリー王子はまだ12歳だった。「母はきっと誇りに思ってくれたはずだ」と王子は言う。「わたしのばかな行動をクスクス笑いながら見ているだろう。さっきも、右に行かなきゃならないのに左に行って、おかしな場所に着いてしまったよ」

 また英国国民に対しては、自分のアフガニスタン派遣をごく当然のこととして受け止めてもらいたいとして、「国民に今回のことを特別視してもらいたくはないない。『わたしの夫は派遣されて戦死した。だから王子が行ったからってどうなの?』というのが普通の反応であってほしい」と述べた。

 2007年には王子のイラク派遣が突然中止となった。その際、一時は除隊も考え、自分が王族だということを嘆いたという。当時、王子を臆病者と呼んだあるコメンテーターについては、「彼は前言撤回しなければならないだろう」と語っている。

 ヘンリー王子自身、自分がこの戦場で「一番の標的」になるであろうことは自覚しているという。アフガニスタンに駐留している話が公になれば、「アフガニスタンの過激派を支持するすべての人々がわたしを狙うだろう」と話した。

 王子は兵士としての毎日の生活についても語った。他の兵士たちの「仲間」となり、英国の自宅とはまるで違う環境で「ただの青年」として扱われることを楽しんでいるという。クリスマスには仲間のグルカ兵とともに、銃弾の跡が残るタリバンの元神学校で過ごしたそうだ。

「奇妙なことだ、ここでは4日間もシャワーを浴びなかったり、1週間も服を洗濯しなかったりしても、全部当たり前だと思える。今までで一番“普通”の生活をしていると思うよ」 (c)AFP