【2月26日 AFP】ケニアの警察当局は25日、2007年12月から続く大統領選の結果に端を発した民族衝突による死者数が、前回発表された1000人から急増し1500人以上に上っていることを明らかにした。

 匿名を条件にAFPの取材に応えた警察関係者は、「選挙後の暴動および民族間抗争の死者は、1500人以上だとみられる」と証言している。

 ケニアでは前年12月30日、ムワイ・キバキ(Mwai Kibaki)大統領の再選が発表されて以来、同国西部および首都ナイロビ(Nairobi)の貧困地域などで暴動が発生。政財界を支配する民族キクユ(Kikuyu)、土地争い、貧困などに対する不満が一気に爆発した。過去に例のない接戦を繰り広げた野党オレンジ民主運動(Orange Democratic MovementODM)のライラ・オディンガ(Raila Odinga)党首は、開票結果が不正に操作されたと主張している。

 与野党は、コフィ・アナン(Kofi Annan)前国連(UN)事務総長を仲介役として現在協議中で、関係者らは連立政権樹立の可能性を示唆しているが、最終的な合意には達していない。(c)AFP