【2月24日 AFP】米国防総省のロバート・ゲーツ(Robert Gates)長官は24日、訪問中のオーストラリアのキャンベラ(Canberra)で、イラク北部で越境軍事作戦を展開中のトルコ軍について、擁護しつつも武力攻撃だけでは問題は解決できないとの見解を示した。

 トルコ軍の攻撃に対しトルコ労働者党(Kurdistan Workers' PartyPKK)は都市部への報復攻撃を示唆している。

 次週トルコ訪問を予定しているゲーツ長官は、今回の軍事作戦がイラクの治安悪化を招くとの見方を否定したが、「作戦終了後、迅速に(イラクから)撤退するべきだ」と強調した。

 トルコ政府に対してゲーツ長官は、PKKへの支持を失わせるためにもクルド人への政治的、経済的支援を行うよう呼び掛けた。また、イラク政府とイラク北部のクルド自治政府に攻撃計画や意図をもっと明らかにするよう求めた。

 トルコ政府によるとイラク北部にはPKK戦闘員約4000人が潜伏し、トルコ領内への攻撃を行っているという。PKKはクルド人住民が大多数を占めるトルコ南東部での自治を求めている。(c)AFP