【2月10日 AFP】イスラエル政府は10日、同国南部でパレスチナ自治区ガザ地区(Gaza Strip)からの砲撃の破片で8歳の子どもが足を切断する大けがをしたことを受けて、イスラム原理主義組織ハマス(Hamas)幹部を標的にした攻撃を始めると警告した。

 治安担当者との協議後、閣議に出席したエフド・オルメルト(Ehud Olmert)首相は作戦拡大を否定したとみられるが、継続中の攻撃からハマスのメンバーが除外されることはないと述べた。閣僚は首相に対し、ハマスの軍事部門のみならず、政治部門指導者への攻撃命令を出すよう求めた。

 ガザ地区とエジプトの境界が再び封鎖されて以来、ガザ地区とその周辺では攻撃の応酬が激化している。ガザ地区からイスラエルに向けてロケット弾数十発が撃ち込まれ、イスラエル側に8歳の少年を含む複数の負傷者がでた。一方、ガザ地区では、この1週間でイスラエル軍の攻撃により一般市民1人を含む少なくとも20人が殺害された。

 昨年6月にハマスがガザを掌握して以来、イスラエル国内ではガザからの砲撃を停止させるための大規模な軍事作戦を求める声が高まっている。(c)AFP/Ron Bousso