【2月4日 AFP】エジプト軍とイスラム原理主義組織ハマス(Hamas)は3日、前月23日に爆破されたパレスチナ自治区ガザ地区(Gaza Strip)南部ラファ(Rafah)とエジプトとの境界壁を閉鎖した。エジプト政府とハマスが、境界管理について合意したとみられる。

 爆破されできた境界壁のすき間には鉄条網などが張り巡らされ、ガザ地区は再び封鎖された。これまでに、イスラエルによる封鎖で物資が不足するなど、貧困にあえぐ同地区の人口150万人の約半数に当たる人々がエジプト側に流入している。

 エジプト軍関係者は、「これ以上パレスチナ人の流入を許可できない」と語った。

 パレスチナ人のガザ地区への帰還やエジプト人の帰国のため、門が一つ開けられているが、帰宅の目的以外では、住民や車両の越境が一切遮断された。

 ハマスは検問所の再開を望んでいるが、この日は、武装したハマスのメンバー数十人が、境界に集まった住民の誘導に当たった。

 ラファのエジプト側では、治安部隊が一時、AFPの記者とカメラマンを拘束。境界での写真撮影はこれ以上認められないとして、写真データを消去させられた。

 また、エジプト側では、境界付近での車両の通行が禁止されているため、帰国する住民を除き、ほとんど人けはない。

 唯一開けられている門では、日用品を積んだ馬やロバが引く荷車の列ができ、住民の帰宅が続いている。(c)AFP/Joseph Krauss