【2月3日 AFP】ベトナム戦争の転換点となった北ベトナム(当時)軍による攻撃、「テト攻勢(Tet Offensive)」から40年を記念する行事がベトナムのホーチミン市(Ho Chi Minh City、旧サイゴン)で1日、開催された。

 退役軍人やベトナム戦争中の元ゲリラ、ベトナム軍の現役部隊ら1万人によるパレードが、共産党指導部や軍幹部らが見守る中、当時米国の後押しを受けていたサイゴン政権(南ベトナム)の大統領府だったホーチミン市の統一会堂(Reunification Palace)前を行進した。3日には、1930年2月3日のベトナム共産党創設78周年も控えていた。
 
 40年前の1968年1月30日未明に「テト攻勢」は開始され、共産主義側の北ベトナム軍と南ベトナム解放民族戦線(ベトコン)約7万人が、南ベトナム全土100以上の都市で大統領府など主要目標を一斉攻撃した。米国大使館も一時占拠された。慣例的に休戦とされてい旧正月(ベトナム語で「テト」)に行われた攻勢は、米軍と南ベトナム軍の不意を突いた。

 共産側は「テト攻勢」で兵士数万人を失ったとされるが、米国でベトナム反戦運動が高揚する契機となり、共産側に心理的勝利をもたらしたとされる。(c)AFP