【1月20日 AFP】イスラム教シーア(Shiite)派武装組織「ヒズボラ(Hezbollah)」の指導者、ハッサン・ナスララ(Hassan Nasrallah)師が19日、イスラム教シーア派の宗教行事「アシュラ(Ashura)」に参加するために1年ぶりに公の場に姿を現し、イスラエルをけん制する内容の演説を行った。

 ナスララ師が公の場に姿を現したのは1年以上ぶり。演説はヒズボラの勢力下にあるベイルート(Beirut)南部郊外から生放送された。

 ナスララ師はイスラエルとの間で2006年に発生した紛争について言及し、「(イスラエル軍は)頭部や手足だけでなく、頭から骨盤近くまでほとんど無傷な死体をも置き去りにしていった」と述べ、ヒズボラがイスラエル軍を撤退させたことを強調した。また、いつでも新たな戦いの準備はできているとして警告を発した。

 2006年7月に発生したヒズボラによるイスラエル軍兵士2人の身柄拘束は、34日間にわたるイスラエル軍によるレバノン進攻の引き金となった。この紛争でレバノンの民間人1200人以上が犠牲となり、またイスラエル側も兵士を中心とした160人が死亡した。(c)AFP/Rita Daou