【1月8日 AFP】北朝鮮で「有事」が発生した場合、同国の核兵器保護のため中国が人民解放軍を派遣する可能性があると示唆する報告書を、米シンクタンクがウェブサイト上で発表した。

 報告書は「戦略国際研究センター(Center for Strategic and International StudiesCSIS)」と「US Institute of Peace」が共同で発表。「Keeping An Eye On An Unruly Neighbor -- Chinese views of economic reform and stability in North Korea」と題された報告書は、両機関とAsia Foundationの研究員らが、前年6月に中国で行った軍事研究者へのインタビューなどをもとにまとめた。

 報告書によると、北朝鮮有事の際に中国が最も恐れる事態は、難民の大量流入だという。同報告書は中国政府による軍事介入の可能性を指摘した上で、その場合は国連(UN)と緊密に連携し正式合意を得た上で行われるだろうとの見方を示している。

 一方で北朝鮮の崩壊速度に対して国際社会の対応が迅速でないと中国政府が判断すれば、隣国の政情不安を阻止するため単独で人民解放軍(People's Liberation ArmyPLA)を北朝鮮領内に展開するなどの可能性も排除できないという。(c)AFP