【1月8日 AFP】「ジュバ(Juba)」と名乗るイラクのスンニ派武装グループ「Islamic Army in Iraq」の狙撃手が米兵を殺害する一部始終が撮影された映像が、前年からインターネットに掲載され、アラブ世界のみならず欧米諸国にも衝撃を与えている。

 このショッキングな映像は、2005年に初めてネットに掲載された。2006年10月に2回目の映像が公開されると、「バグダッドのスナイパー」とあだ名される伝説的な存在となり、イラクの若者のヒーロー、「占領者」に対する憎悪のシンボルとなった。

 昨年12月末に同組織からAFPに送られてきた新たな映像では、建物の窓にライフルを携えた1人の兵士のシルエットが浮かび上がり、銃声が聞こえる。米兵と思われる人物が人形のようにくずれ落ちると、兵士はとどめの一撃を行う。

 そして「狙撃手部隊の司令官」を名乗るこの兵士が、映像の目的を「イラクでの米軍の損失に関し米国民に真実を告げるため」として、「米政府はいまだに国民にうそをつき、死者の正確な数を伝えていない。そこで気の毒な米国民に真実を教え、目を覚ましてもらいたいと思う」と語っている。

 画面上の「ジュバ」は頭部に布をかぶり、顔は電子的に加工されぼかされている。ジュバが1人なのか複数なのか、または架空の人物なのかは明らかではない。(c)AFP/Herve Bar