【1月1日 AFP】パキスタンの故ベナジル・ブット(Benazir Bhutto)元首相は亡くなる直前、総選挙で三軍統合情報部(Inter-Services IntelligenceISI)と選挙管理委員会が計画していた不正の証拠を明らかにする準備をしていたという。同氏が率いていたパキスタン人民党(Pakistan People's PartyPPP)の上院議員が1日、明らかにした。

 Latif Khosa上院議員によると、ブット元首相は暗殺された27日、総選挙での不正計画について自ら作成した報告書を、同国を訪問中の米上院議員に提出し、午後に予定されていた記者会見でその内容を発表することになっていた。

 同上院議員は「ブット氏は死亡した日の夜、選挙管理委員会と情報局が総選挙で不正を計画しているという証拠が記された文書を発表する予定だった」「『民主主義の汚点』について書かれた160ページの文書で、ブット氏は訪問中の米議員2人との会談後、27日にイスラマバード(Islamabad)で予定されていた記者会見で内容を発表するはずだった」とし、「しかし彼女が殺害されたのでそれも不可能になった」と語った。

 同議員は訪問中の米議員の名前は明らかにしなかった。一方、パキスタン政府はコメントしていない。(c)AFP