【12月29日 AFP】サダム・フセイン(Saddam Hussein)元大統領が処刑されてから30日で1年となるイラクでは暴力行為や暴動に備え、治安当局が厳重な警戒態勢をとっている。

 元大統領の故郷で、遺体が埋葬されている中部の村アウジャ(Awja)には大勢の支持者が集まるとみられている。アウジャ近郊の都市ティクリート(Tikrit)や、首都バグダッド(Baghdad)の北方および西方のイスラム教スンニ(Sunni)派の支配地域でもまた、支持者らが追悼に集まるとみられている。

 イラク内務省のAbdul Karim Khalaf報道官は、記者会見で「かつて元大統領を支持していた人たちがいることは確かで、まだ支持者が残っていることも確かなことだ」と述べた。

 元大統領は、人道に対する罪などで2006年12月30日に処刑された。フセイン元大統領は処刑の約3年前の2004年12月14日、ティクリート近郊で地面に掘った穴に潜伏していたところを米軍に拘束された。

 元大統領が米軍に身柄を拘束された現場近くの村ダウル(Dawr)には29日、無期限の夜間外出禁止令が発令された。(c)AFP