イラクでの米民間警備会社、米政府が警告無視し規模拡大
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【12月24日 AFP】米政府は過去2年、イラクで活動する米民間軍事会社に対する監視が不足しているという専門家の警告を再三無視したばかりか、軍事会社の活動を拡大した。米ワシントン・ポスト(Washington Post)紙が24日に報じた。
米高官や軍事会社の証言や書類によると、防衛専門家、法律専門家、イラク政府高官は数度にわたり、米民間軍事会社の要員数万人を配備することの危険性を指摘していたという。
しかし国務省や国防総省は、民間軍事会社ブラックウオーター(Blackwater)要員による民間人射殺事件が発生するまで具体的対策を取らなかった。今年9月に同社要員が銃を乱射し民間人17人が死亡したこの事件で、米民間警備会社に対する国際的な非難が高まった。
米軍や国務省は人材不足から、補給部隊や軍事拠点、外交要人の警備に民間軍事会社の要員を雇用した。戦時における契約ではこれまでで最大規模となっている。
イラクにいる米民間軍事要員は、国防総省によると2万人、米政府監査院(Government Accountability Office)によると4万8000人に上る。
イラク内務省の門近くで運転手を射殺するなど、ブラックウオーター要員による攻撃的な戦術と相次ぐ銃撃事件で、イラク政府内からは非難の声が上がり、米軍内からも懸念の声が上がっている。
軍事会社の実績に対する議論が高まるなか国務省は2006年、ブラックウオーターほか民間軍事会社2社と36億ドル(4100億円)の複数年契約を結び、軍事会社の役割強化を担った。
国務省高官は同紙の取材に対し、同省とイラク政府との間でブラックウオーターについて会合が持たれたが、同社の活動に対して「重大な警告」は示されなかったと語った。
国防総省は、軍事会社を利用すれば経費が削減でき、兵士を武装勢力との戦闘などより重要な任務に配置できると主張する。ジェフ・モレル(Geoff Morell)同省報道官は「倉庫や部隊の警備よりも、兵力を悪者(bad guys)との戦いに有効に利用できると考えている」と強調した。
ブラックウオーター社は同紙の取材に対し、回答を拒否した。
事件を受けて、国務省と国防総省高官は今月初め、民間軍事要員に対して武器の使用や事故報告などを定めることで合意している。(c)AFP
米高官や軍事会社の証言や書類によると、防衛専門家、法律専門家、イラク政府高官は数度にわたり、米民間軍事会社の要員数万人を配備することの危険性を指摘していたという。
しかし国務省や国防総省は、民間軍事会社ブラックウオーター(Blackwater)要員による民間人射殺事件が発生するまで具体的対策を取らなかった。今年9月に同社要員が銃を乱射し民間人17人が死亡したこの事件で、米民間警備会社に対する国際的な非難が高まった。
米軍や国務省は人材不足から、補給部隊や軍事拠点、外交要人の警備に民間軍事会社の要員を雇用した。戦時における契約ではこれまでで最大規模となっている。
イラクにいる米民間軍事要員は、国防総省によると2万人、米政府監査院(Government Accountability Office)によると4万8000人に上る。
イラク内務省の門近くで運転手を射殺するなど、ブラックウオーター要員による攻撃的な戦術と相次ぐ銃撃事件で、イラク政府内からは非難の声が上がり、米軍内からも懸念の声が上がっている。
軍事会社の実績に対する議論が高まるなか国務省は2006年、ブラックウオーターほか民間軍事会社2社と36億ドル(4100億円)の複数年契約を結び、軍事会社の役割強化を担った。
国務省高官は同紙の取材に対し、同省とイラク政府との間でブラックウオーターについて会合が持たれたが、同社の活動に対して「重大な警告」は示されなかったと語った。
国防総省は、軍事会社を利用すれば経費が削減でき、兵士を武装勢力との戦闘などより重要な任務に配置できると主張する。ジェフ・モレル(Geoff Morell)同省報道官は「倉庫や部隊の警備よりも、兵力を悪者(bad guys)との戦いに有効に利用できると考えている」と強調した。
ブラックウオーター社は同紙の取材に対し、回答を拒否した。
事件を受けて、国務省と国防総省高官は今月初め、民間軍事要員に対して武器の使用や事故報告などを定めることで合意している。(c)AFP