【12月24日 AFP】デビッド・ぺトレアス(David Petraeus)イラク駐留米軍司令官は23日、イラクでの宗派間対立は少しずつ沈静化に向かっているが、駐留米軍の早期撤退には否定的な見解を示した。

 ペトレアス司令官は、反政府勢力による攻撃や、米軍およびイラク市民の犠牲者の数は、急速に減少していると指摘。2008年に、5部隊の撤退を予定している米国の計画実現を後押ししていると語った。

 一方で、米フォックス・ニュース(Fox News)に対して同司令官は、「確かに、駐留軍の負担をできるだけ軽減したいと考えているが、イラクで達成できたことは十分ではなく、多くの地域で不安定な状態は変わらない」と述べた。

 またペトレアス司令官は、さらなる撤退は「条件付き」とするロバート・ゲイツ(Robert Gates)米国防長官に賛同する姿勢を示し、撤退はイラクでの武力衝突が減少し続けるかどうかにかかっていると強調した。

 米国防総省は18日、米軍はイラクにおいて過去3か月で「著しい治安改善」を実現させ、同国内の襲撃事件の発生件数が62%減少したとする報告書を発表した。(c)AFP