【11月14日 AFP】イスラム原理主義組織ハマス(Hamas)は12日、ガザ地区(Gaza Strip)で夜間に一斉検挙を行い、敵対するPLO主流派のファタハ(Fatah)のメンバー多数を拘束した。当局が13日、明らかにした。ガザ地区では同日先刻、故ヤセル・アラファト(Yasser Arafat)元パレスチナ解放機構(PLO)議長を追悼する大規模な集会が行われていた。

 数十万人のファタハ支持者が参加した故アラファト元議長の追悼集会では、ハマスの警官が群衆に対し発砲。医療関係者によると、7人が死亡、130人が負傷したという。

 自治政府の公式メディアは、今回の発砲を「虐殺」として非難、またヨルダン川西岸(West Bank)の各都市では、パレスチナ人数百人がハマスに対する抗議行動を行った。

 ハマスの「内相」は、集会中に発生した衝突事件に関与した人々の拘束を発表。ハマスは今回の衝突をファタハの責任としており、政治的動機を一切否定している。

 一方のファタハの当局者は、「ハマスは集会でファタハのメンバー約400人を拘束、また大規模な家宅捜索も行い、所持品を押収した」と匿名を条件に語った。

 今回の追悼集会は、故アラファト議長および後継者のマフムード・アッバス(Mahmud Abbas)自治政府議長率いるファタハを支持する集会としては、5か月前にハマスが1週間におよぶ激しい戦闘の末ガザ地区を制圧して以来、最大規模となった。(c)AFP/Adel Zanoun