【11月11日 AFP】スリランカ軍は11日、同国北部を拠点にする反政府勢力タミル・イーラム解放のトラ(LTTE)の拠点を空爆し、指導者ベルピライ・プラバカラン(Velupillai Prabhakaran)議長の排除に全力を挙げることを強調した。英字紙「Sunday Observer」が11日に報じた。

 空軍のRoshan Goonetileke司令官は「いまや議長をとらえることはそれほど困難ではない」と語り、潜伏しているプラバカラン議長の発見に自信を示した。

 空軍は今月2日にも、LTTE支配地域の奪回作戦の一環として空爆を行い、政治部門トップのS.P.タミルセルバン(S.P. Thamilselvan)氏ほか6人を殺害した。同氏はLTTEの広報官的存在で、ノルウェー政府などによる国際的な和平調停の交渉役でもあった。

 LTTEは徹底抗戦を呼び掛けており、政府は治安態勢を強化した。過去数週間、北部のLTTE支配地域の境界付近では戦闘が激化している。

 ノルウェー政府の仲介による停戦は2005年12月から破られ始めた。LTTEとの戦闘では数千人が犠牲になっている。(c)AFP