【10月28日 AFP】イラクのバグダッド(Baghdad)で28日、ディヤラ(Diyala)州のイスラム教スンニ派部族長11人が拉致された。治安当局が発表した。11人はヌーリ・マリキ(Nuri al-Maliki)首相官邸で政府高官と会談した帰りだった。

 拉致現場のバグダッド北部シャアブ(Al-Shaab)地区は、シーア派反米指導者ムクタダ・サドル(Moqtada al-Sadr)師の武装組織マハディ軍(Mahdi Army)を支持するシーア派の武装勢力が多いとされている。

 ディヤラ州や州都バクバ(Baquba)は、イラクで活動する国際テロ組織アルカイダ(Al-Qaeda)系武装勢力の潜伏地域となっており、米軍が武装勢力の掃討作戦を繰り返している。数か月前から米軍はスンニ派部族長や反アルカイダの元武装組織戦闘員らの協力を得ているという。

 治安当局幹部によると11人は反アルカイダ派に属していた。11人のうち8人はAnbakiyah部族、2人はBayati部族、残る1人はAl-Azza部族だという。(c)AFP