【10月26日 AFP】パキスタンの北西辺境州(North West Frontier Province)で25日、治安部隊の車両が爆発し、30人が死亡、数十人が負傷した。治安当局が明らかにした。

 治安当局によると、爆発当時、治安部隊の車両は自警組織の兵士を移送中で、同州スワト(Swat)渓谷の主要都市ミンゴーラ(Mingora)市外の街道を走行中だったという。この攻撃で自警組織の兵士17人を含む30人が死亡したが、車両に爆薬が積まれていたため被害が大きくなった。

 これまでのところ、この爆発について犯行声明は出されていない。

 治安当局筋は自爆攻撃の実行犯が車両近くで爆弾を爆発させたと語っているが、パキスタン政府は車両の積荷が爆発の原因の可能性もあるとしている。

 同国内務省の報道官はAFPに対し、「爆発の原因は不明で現在確認中だが、被害の大きな原因となった爆薬が車両に積まれていた」と述べた。

 同国では、7月に、イスラム神学生が立てこもっていた首都イスラマバード(Islamabad)にあるイスラム原理主義勢力タリバン(Taliban)派の赤いモスク(Red Mosque)に治安部隊が強行突入して以来、軍を標的とした自爆攻撃などが相次いでいる。

 パキスタン政府は前日、タリバンを支持する武装組織が関与する攻撃の取り締まり強化を行うため、同州に2000人規模の部隊を派遣している。(c)AFP