【10月20日 AFP】フィリピンのマニラ(Manila)のショッピングモール「グロリエッタ(Glorietta)」で19日に発生した大規模な爆弾テロ事件で軍用火薬が使用されていたことが明らかになった。フィリピン警察が20日に発表した。

 現場検証の結果、爆弾にはC4火薬の主要成分であるRDXが含まれていたことが分かった。フィリピンでC4火薬を使っているのは軍だけだという。

 同国のグロリア・アロヨ(Gloria Arroyo)大統領は早急に爆薬の漏洩元と容疑者を特定するよう指示した。また、米連邦捜査局(FBI)捜査官も捜査に協力していると報じられている。医療当局の最新の発表によるとこの事件でこれまでに9人が死亡、113人が負傷した。

 フィリピンでは数週間前に国際テロ組織アルカイダ(Al-Qaeda)系のイスラム原理主義勢力アブサヤフ(Abu Sayyaf)による、港町ザンボアンガ(Zamboanga)の爆破計画を軍の諜報機関が事前に阻止したばかりだった。これまでに、今回の事件に関する犯行声明は出ていない。
 
 爆発のあったショッピングモール付近では、2005年のバレンタインデーにもイスラム過激派によるバス爆破事件が起きている。2004年にはマニラ湾(Manila Bay)で武装勢力がフェリーを爆破、100人以上が死亡する同国史上最悪のテロ事件が発生している。(c)AFP/Jason Gutierrez