【10月20日 AFP】イラク中西部ハディサ(Haditha)で2005年に民間人24人が殺害された事件で、米海兵隊は19日、士官など2人を裁くための軍法会議を設置すると発表した。設置日程などは決まっていない。

 起訴されるのは、ジェフリー・チサニ(Jeffrey Chessani)中佐とStephen Tatum上等兵。チサニ中佐は民間人が死亡した事態を適切に調査しなかった罪、Stephen Tatum上等兵は過失致死罪をそれぞれ問われる。

 4年にわたるイラク戦争中、米軍による最も重大な戦争犯罪とされるこの事件で、海兵隊員が軍法会議で裁かれるのは今回が初。

 2005年11月19日バグダッド(Baghdad)西方の町ハディサで、道路脇に仕掛けられた爆弾により、パトロール中の米海兵隊員1人が死亡。海兵隊員らがこの攻撃に対する報復として、女性や子どもを含む非武装の民間人24を殺害したとされる。

 当初、海兵隊が発表した事件の概要は、道路脇の爆弾で民間人15人が死亡したというものだったが、米タイム(Time)誌がこの発表を虚偽と報道したことで、2回の調査が行われた。

 海兵隊は昨年12月、チサニ中佐を含む士官4人と兵士8人を起訴すると発表。うち兵士4人については殺人罪が問われている。(c)AFP