ソマリア暫定政府軍がWFP事務所代表を拘束
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【10月18日 AFP】ソマリア暫定政府軍は17日、首都モガディシオ(Mogadishu)にある国連(United Nations、UN)事務所を急襲し、世界食糧計画(World Food Programme、WFP)の同国事務所代表を拘束した。
WFPは即刻対応し、同市に住む7万5000人以上への食糧配給を一時停止した。
WFPによると、現地時間午前8時15分(日本時間午後2時15分)、同国治安局(National Security Service、NSS)の50~60人の武装兵士がモガディシオ南部にある国連事務所を急襲し、WFP同国事務所のIdris Mohamed Osman代表を、銃を突きつけて連れ去ったという。
WFPは声明で、「Osman代表は大統領府に近いNSS本部に拘束されている。この措置について、WFPは何の説明も受けておらず、この行為は国際法に違反する」と発表、また事前許可なく国連関連施設に立ち入ることは国際法に違反するとも訴えた。
モガディシオに駐在する国連職員がAFPに語ったところによると、機関銃を持った兵士がトラック2台に乗って到着し、建物に突入したという。銃撃はなかったもよう。
隣国ケニアの首都ナイロビ(Nairobi)のWFP広報担当者によると、WFPはソマリア当局と緊急に対処しているという。
ソマリア当局は今回の件について、これまでにコメントを発表していない。
ソマリアでは暴力行為が頻発しているため、多数の人道支援団体が同国での支援を放棄し、国連関連の団体や少数の他団体が現地職員に依頼して限られた活動を行っている。(c)AFP/Mustafa Haji Abdinur