【10月15日 AFP】イラク治安当局は14日、シーア(Shiite)派巡礼者が乗車した小型バスの爆発事件や警察署への自爆テロなどが相次ぎ、32人が死亡したことを明らかにした。
 
 事件は、イスラム教の断食月「ラマダン(Ramadan)」明けの祭り「イード・アル・フィトル(Eid al-Fitr)」の最中に発生した。

 バグダッド北部のシーア派モスクに向かう巡礼者を乗せた小型バスのそばで自動車爆弾が爆発、女性3人、子ども2人を含む10人が死亡した。またAden広場では女性と子どもを含む18人が負傷。現場は治安部隊によって封鎖された。

 13日夜にはバグダッドの北方120キロメートルのサマラ(Samarra)の警察署で、トラックを使用した自爆テロが発生。犯行は組織的で、数人が自爆犯を援護していた。トラックは標的から100メートル離れた場所で爆発、その後、武装勢力と警察との間で銃撃戦があった。

 警察当局はAFPに対し、「サマラの警察署を狙った今回の自爆テロ攻撃で17人が死亡、27人が負傷した」ことを明らかにした。

 夜間に起きたこの大規模な自爆テロの犠牲者の多くは女性と子どもで、死者の中に武装勢力が含まれているかどうかは不明。

 14日にはバグダッド南部でも2件の攻撃があり、バグダッドから60キロメートルのIskandiriyahでは治安部隊と武装勢力との間で銃撃戦が行われ、一般市民4人が死亡。さらに南方のHilla近辺の村では武装勢力が一般市民に発砲し、1人が死亡した。

 祝祭期間を迎えているイラクでは、11日に米軍による空爆で女性および子ども15人が死亡、翌日には北部Tuzで、自爆テロ犯が玩具や菓子を満載したカートを爆破。子ども1人、父親1人が死亡、子ども20人が負傷した。(c)AFP