【9月15日 AFP】ロバート・ゲーツ(Robert Gates)米国防長官は14日、記者会見を行い、「イラク駐留米軍の規模を2008年中に10万人(10個旅団)にまで縮小したい」との意向を示した。

 ゲーツ長官は「イラク駐留米軍のデビッド・ペトレアス(David Petraeus)司令官が来年3月に2008年夏以降の兵力配置を決定する際に、それまでと同等のペースで駐留軍を削減できるよう希望する」と述べた。

 ただし具体的な数字については「そのような計算になるだろう」とだけ述べた。

 一方、民主党は、ジョージ・W・ブッシュ(George W. Bush)大統領が13日に行ったテレビ演説の中で、2008年夏までにイラク駐留米軍のうち2万1500人を削減すると表明したことについて、「大統領の計画では永遠にイラクに軍事関与することになると」不満をあらわにした。

 ブッシュ大統領は演説の中で、厭戦(えんせん)感が広がる米国民に対し、早期全面撤退は行わないとし、1月の増派がうまく機能していると主張した。

 これに対し、民主党のジャック・リード(Jack Reed)上院議員は「政策転換のときが来た」と反論し、責任持って直ちにイラク駐留米軍の撤退を開始する計画への支持を求めた。

 また、次期大統領の座を狙うヒラリー・クリントン(Hillary Clinton)上院議員も、「わたしは大統領に対し引き続き政策転換を要請する。責任を持って早期に米軍をイラクから全面撤退させなければならない」とブッシュ大統領を批判した。(c)AFP