【9月3日 AFP】アフガニスタンでイスラム原理主義勢力タリバン(Taliban)に拘束されていた韓国人人質の数人が、イスラム教への改宗を拒んだり、人質女性をかばったことなどを理由に、殴打されていたことが分かった。人質らが治療を受けているソウル(Seoul)郊外の病院の院長が3日、明らかにした。

 同院長は記者団に対し「健康診断の最中に、数人の男性が殴打されたことが分かった」と語った。男性たちは、イスラム教の礼拝参加や改宗要求を拒んだり、地下シェルターに人質女性を残して移動することを拒否したため、殴られたり殺害するとの脅迫を受けたりしたという。けがは完全に回復し、現在は殴打の跡もみられないという。一方、女性には性的暴行を受けた形跡などはないという。

 解放された韓国人人質らに対しては、軽率なアフガニスタン渡航を非難する声が集中していたが、拘束実態が明らかになったことで、20代、30代を中心に同情的な見方が広がりそうだ。

 解放された人質19人のうち女性は14人、男性は5人だった。一行は拉致された6週間後の2日、韓国に帰国した。(c)AFP