【8月29日 AFP】親タリバン(Taliban)派武装勢力が28日、アフガニスタン国境付近の部族地域で今月初旬に拉致したパキスタン軍兵士19人を解放した。政府当局および軍当局が明らかにした。

 武装勢力は、9日に部族地域の南ワジリスタン(South Waziristan)地区でパキスタン軍兵士16人を拉致、その後、大佐を含む4人の兵士を拉致していた。

 14日には、人質となった兵士のうち1人が、10代と見られる少年によって首を切断され、後に、斬首のもようを記録したビデオ映像が公開された。

 政府高官のRasool Khan Wazir氏は南ワジリスタン地区の中心地ワナ(Wana)でAFPに対し、「兵士19人が28日早朝に解放された。すでに全員が現地の長老に引き渡されており、長老らが同日中に政府当局に身柄を引き渡す予定だ」と語った。

 パキスタン軍兵士の解放は、地元の長老などで構成される地元グループの合議体「ジルガ(jirga)」での交渉により実現した。政府当局によれば、ジルガは無条件での人質解放を保証していたという。

 軍当局のWaheed Arshad報道官も、19人の解放を確認している。(c)AFP