【8月24日 AFP】イラク北東部ディヤラ(Diyala)州バクバ(Baquba)近郊の村で23日、国際テロ組織アルカイダ(Al-Qaeda)系組織の戦闘員が部族の長老宅などを襲撃し、23人が死亡し15人が拉致された。これに対し、警察とスンニ派(Sunni)武装勢力が応戦する事態となった。

 バクバの警察当局によると、イラクのアルカイダ系組織の戦闘員200人が同日早朝、kananという小さな町を襲撃、モスクや住居を爆破していったという。

 3軒の家が攻撃され、うち2軒は警察と米軍に協力している地元部族の長老の住居だった。残る1軒でも部族長老とその息子たちが殺害され、負傷者も多数出た。民間人22人と警官1人が死亡したが、爆破された住居の捜索が進めば、死者数は増える可能性があるという。

 襲撃があった際、警察はスンニ(Sunni)派の武装勢力Brigades of the 1920 Revolutionの支援を受け、応戦した。同武装勢力は、アルカイダと同盟関係にあったが、現在は激しく敵対している。

 バクバの警察当局は、kanan近郊でアルカイダと見られる22人を拘束したと発表している。同地域は、バグダッドから50キロメートルの場所で、イラク国内のアルカイダの拠点とされている。

 イラク駐留米軍は、イラク国内の暴力事件の多くはアルカイダ系武装勢力によるものだとしている。また、最近数か月間で、米軍などに協力する地元のスンニ派アラブ人などに対するアルカイダの攻撃が急増している。(c)AFP