【8月13日 AFP】イスラム原理主義勢力タリバン(Taliban)によるアフガニスタン各地での攻撃で、米国主導の多国籍軍兵士を含む29人が死亡した。軍当局が12日、発表した。

 多国籍軍が発表した声明によると、ナンガルハル(Nangarhar)州のパキスタン国境付近での爆弾攻撃で、多国籍軍兵士3人とアフガニスタン人通訳が死亡した。さらに、多国籍軍の広報官はAFPに対し、攻撃はタリバン戦闘員によるもので、死亡した兵士は全員米国籍だと述べた。

 また、アフガニスタン南部でも11日、パトロール中の英兵をタリバンが攻撃し、1人が死亡、5人が負傷した。攻撃があったのは、イスラム過激派の温床とされるヘルマンド(Helmand)州のサンギン(Sangin)地区。アヘンの生産が盛んで、その利益が過激派らの活動を支援しているとみられる。

 アフガニスタン国防省は、過去24時間で同国の2人の兵士が死亡したと伝えたが、詳細は明らかにしていない。

 2001年9月11日の米国同時多発テロで米政府が国際テロ組織アルカイダ(Al-Qaeda)メンバーの身柄引き渡しを要求したが、当時のタリバン政権はこれを拒否。米軍主導の多国籍軍がアフガニスタンに侵攻し、1996年から同国を支配していたタリバン政権は崩壊した。だが、ここ数か月でタリバンは勢力を拡大させ、同国の新政権に打撃を与えるため攻撃は日常化している。(c)AFP