【8月12日 AFP】イスラム系組織が放射性物質を用いてニューヨーク(New York)市などへのテロを計画しているとの報告が発表されたことを受け、同市はマンハッタン(Manhattan)の警戒態勢を強めている。ニューヨーク市警が11日発表した。

 報告はイスラエルの対テロ・治安専門サイトDebka.comに掲載された。同市警の広報官Brian Sessa氏は、これを受け専門家が市内の橋とトンネルを放射線探知装置を使って調査していると述べた。

 マイケル・ブルームバーグ(Michael Bloomberg)市長は、今回の措置について、2001年9月11日の同時多発テロ以降行われている警戒態勢と同様のものであり、警戒度は5段階で2番目に高い「オレンジ」のまま変わらないとしているものの、同市警は10日深夜から警戒態勢を強め、「未確認の脅威」に備えていると述べた。

 同市長はまた、「未確認の脅威のために警戒度が引き上げられることはない。恐怖を広めることでさらに我々を恐怖に陥れようとする試みは許されない」と市民らに冷静な行動を求めた。

 国土安全保障省(Department of Homeland Security)もこの件について根拠や裏付けがないとの見方を示している。

 Debkaによると、国際テロ組織アルカイダ(Al-Qaeda)系サイト上で9日に発見された会話の内容が、「複数のトラックに積まれた放射性物質で米国最大規模の都市と金融の中心地を攻撃する」内容だったという。また、別の内容はニューヨーク、ロサンゼルス(Los Angeles)、およびマイアミ(Miami)を標的として上げていたという。

 DebkaのGiora Shamis氏はイスラエルの日刊紙、イディオト・アハロノト(Yediot Aharonot)紙によるインタビューに、「脅威が真のものか、そうでないかは断定できないが、情報を何年にもわたって注意すれば、深刻かどうかの感触はつかめる」と話している。(c)AFP