【8月9日 AFP】パキスタン政府は9日、ペルベズ・ムシャラフ(Pervez Musharraf)大統領が「国内外の脅威に対処するため非常事態宣言の発令を検討している」と発表した。

 アジーム(Tariq Azeem)副情報相は、「決定の有無についてまだ確認できていない」としながらも、政府内で非常事態宣言について協議が行われたことを認め、アフガニスタン国境付近で過激派との武力衝突が頻発している状況下で、宣言の可能性は否定されなかったと話した。

 パキスタン政府筋の話によると、ムシャラフ大統領は9日、首都イスラマバード(Islamabad)近くのラワルピンディ(Rawalpindi)に幹部会議を招集しており、この会議後に非常事態宣言が発令されるものと思われる。

 ムシャラフ大統領は、アフガニスタンで9日から11日間にかけて開催される予定のスラム原理主義勢力タリバン(Taliban)と国際テロ組織アルカイダ(Al-Qaeda)が関与するテロ活動抑止のための会議に出席する予定だったが、突然、欠席を発表。その直後から非常事態宣言に関する憶測が流れ始めた。

 ムシャラフ大統領はハミド・カルザイ(Hamid Karzai)アフガニスタン大統領に対し、「国内での用務のため」同会議を欠席すると旨を伝えた。会議にはシャウカット・アジズ(Shaukat Aziz)首相が代理で出席する。(c)AFP