【7月23日 AFP】アフガニスタンでイスラム原理主義勢力タリバン(Taliban)に韓国人23人が拉致された事件をめぐり、人質の解放に向けてタリバンとアフガニスタン政府の交渉が続けられる中、タリバン側は23日、「交渉はうまく進んでいない」とし、日没までに人質を殺害するとの警告を発した。

 タリバンは、人質解放の見返りとして、収監中のメンバー23人の釈放と韓国の平和維持部隊の撤退を要求。当初22日GMT午後2時半までに設定していた期限を22日に24時間延長し、23日GMT午後2時半までとした。

 タリバンのYousuf Ahmadi広報官は電話でAFPに対し、「交渉は続いているが、不調に終わりそうだ。このような話し合いを続けるのであれば、人質は殺害されるだろう」と語り、アフガニスタン側により踏み込んだ交渉を要求。電話の発信場所は明らかにされていない。

 同広報官は交渉の不調の理由を、アフガニスタンの代表団が、収監されているタリバンのメンバーを解放する全権を有していないことだと指摘した。

 19日に拉致された韓国人の大半は20代から30代の女性。アフガニスタンで頻発しているタリバンによる拉致事件の直近の犠牲者だ。(c)AFP