【7月22日 AFP】アフガニスタン国内で拉致された韓国人23人の解放に向けた交渉が進められる中、旧政権タリバン(Taliban)が22日、アフガン軍部隊が武力による人質解放を試みた場合は人質を殺害すると警告した。

 タリバンのユスフ・アマディ(Yousuf Ahmadi)報道官は、19日に拉致されたキリスト教会所属の韓国人が拘束されている同国南部のガズニ(Ghazni)州にアフガンニスタン軍部隊が配置された後、電話でAFPに対し「万一われわれに対する軍事行動を行えば、人質を殺害する」と述べた。電話の発信場所は不明。

 だが、同報道官は、詳細は明らかにしなかったものの「協議が継続されている」と語り、人質の解放をめぐって政府当局と交渉中であることを認めている。

 ガズニ州警察当局もAFPに対し「地元部族の長老や宗教指導者らを通じて、タリバン側との交渉を開始した。良い結果を得られることを期待している」と語っている。

 国防省は、アフガンニスタン軍部隊が、人質が拘束されている地域への交通を封鎖し、命令を待っている状態だと発表している。ガズニ州警察当局によると「準備はできているが、現在までのところ行動は起こしていない」という。

 タリバンは、収監中の同組織メンバー23人が期限内に解放されなければ人質を殺害すると警告しており、韓国政府は、人質解放に向けた交渉の陣頭指揮をとるため、カブール(Kabul)に緊急対策チームを派遣している。(c)AFP