【7月15日 AFP】イスラエルは15日、イスラエルに対する攻撃を停止することを誓約する書面への署名を条件に、パレスチナの戦闘員数十人に対する指名手配を解除すると発表した。イスラム原理主義組織ハマス(Hamas)との対立を深めるパレスチナのマフムード・アッバス(Mahmud Abbas)自治政府議長を支援するため。

 イスラエルの治安当局がAFPに明らかにしたところによると、パレスチナ解放民主戦線(Democratic Front for the Liberation of PalestineDFLP)のナエフ・ハワトメ(Nayef Hawatmeh)議長の40年ぶりのヨルダン川西岸(West Bank)地区訪問も正式に承認した。

 イスラエルは主にアッバス議長率いるファタハ(Fatah)の戦闘員からなる189人の指名手配犯リストをパレスチナ側に手渡し、イスラエルへの攻撃停止を約束すれば、これらの戦闘員をリストから削除すると述べた。

 両政府によると、リストには、ヨルダン川西岸の都市ジェニン(Jenin)のファタハ系武装組織アルアクサ殉教者旅団(Al-Aqsa Martyrs Brigades)の指導者Zakaria Zubeidi氏をはじめとする最重要指名手配犯らが含まれているという。

 Zubeidi氏はAFPの取材に対し、「リストに載っているアルアクサの戦闘員は全員、イスラエルへの攻撃停止を誓約する書面に署名した。アルアクサはもはや、パレスチナ問題解決に向けた政治的プロジェクトの障害になることはない」と語った。(c)AFP