【7月11日 AFP】パキスタンの首都イスラマバード(Islamabad)の「赤いモスク(Red Mosque)」に武装した神学生らが立てこもっている事件で、治安部隊が強行突入した10日早朝以降、死者が60人以上に上っている。死亡者の中には、同モスク指導者のアブドル・ラシド・ガジ(Abdul Rashid Ghazi)師も含まれる。

 強行突入開始から18時間、施設内では複数の大規模な爆発や銃撃戦が発生し、取り残された多数の女性や子どもの安否が心配されている。

 軍報道官は、武装神学生側に50人以上の死者が出たことを確認したと発表しているが、「最終的な死者数は掃討戦が終了するまで不明」と付け加えた。一方の治安部隊の兵士も8人が死亡、少なくとも25人が負傷した。

 強行突入以降、約60人の女性と子どもが施設から脱出したが、依然大勢が取り残されていると見られ、また施設内に残っている武装勢力や民間人の人数は不明のままとなっている。(c)AFP/Rana Jawad and Danny Kemp