【7月10日 AFP】パキスタンの首都イスラマバード(Islamabad)の「赤いモスク(Red Mosque)」に武装した急進派神学生らが立てこもっている事件で、10日朝のパキスタン治安当局による総攻撃開始。武装神学生らに40人あまり死者が出た後、約50人が投降したと、軍高官が明らかにした。

 治安部隊が強行突入した際、子ども20人が自力で脱出したが、モスク内には「人間の盾」にされている女性や子どもがまだ数百人残っているとされる。

 モスク指導者のアブドル・ラシド・ガジ(Abdul Rashid Ghazi)師に電話取材を試みたAFPに対して、モスク内に立てこもる男性は、「激しい銃撃や爆撃が起きている。モスク内には遺体が散乱しており無差別殺人状態だ」と語った。また、「各々が身を隠しているモスク内の各部屋から脱出する余地はなく、互いに連絡が取れない状態だ」と語った。

 40人あまりの犠牲者の中には、ガジ師の母親も含まれているといい、死因は「爆弾の硝煙を大量に吸い込んだことによる窒息死」とされる。(c)AFP