【7月7日 AFP】首都イスラバード(Islamabad)の赤いモスク(Red Mosque)で続く武装神学生と治安部隊とのにらみ合いが5日目に突入した7日、篭城を続けるモスク指導者のアブドル・ラシド・ガジ(Abdul Rashid Ghazi)師は「ペルベズ・ムシャラフ(Pervez Musharraf)大統領を乗せた航空機を狙った攻撃は、神学生に対する治安部隊の残忍な攻撃への報復に間違いない」との見方を示した。

■大統領機攻撃を示唆する謎の電話

 ガジ師はAFPの電話取材に対し、「前日、知らない男性から電話があった」と語り、大統領機への攻撃が公表される前であったにもかかわらず、その男性は「祝福の言葉」を述べたという。

 一方の治安当局は、大統領機への攻撃とモスク制圧作戦との関連性については調査中であるととしていた。

 ガジ師の発言により、親米派のムシャラフ大統領に対するイスラム武装勢力の反抗心が深刻なものであることが示された形となった。一方のムシャラフ大統領は、ガジ師やその支持者数百人を追放するとしている。

■食い違う死者数

 またこれまでの死者数についてガジ師は、治安部隊の攻撃で女子学生30人、男子学生40人が死亡したと語っているが、政府は兵士1人と民間人数人を含む19人と発表している。

 政府軍当局は、モスク内に子どもと女性がいるため、治安部隊は慎重に作戦を展開しているが「武装神学生による治安部隊に対する攻撃は許容しない」との姿勢を明らかにしている。(c)AFP/Rana Jawad and Danny Kemp